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  ポイント制退職金制度とは
(1) 能力・成果主義人事制度への対応

 適正な人件費水準を維持しながら、従業員の「やる気」をより一層
引き出すために、旧来の年功序列型人事制度から、
能力・成果主義人事制度へと転換を図る企業が増加しています。
退職金制度においても、これまで一般的に利用されてきた
最終給与比例算定方式からポイント制への移行等、
能力・成果主義に適合した制度の構築を進める動きが加速しています。

一般的な退職金の計算式(最終給与比例算定方式)



(2) ポイント制退職金制度の仕組み

ポイント制とは、勤続年数や職能資格等に対応して定められた
「ポイント」を基に退職金額(一時金)を算定する制度です。
社員は退職時にこれまで付与された「ポイント」の累計に、
「ポイント単価」を乗じた額を受け取ることができます。
ポイント制では、退職金に反映させる要素を企業が任意に
設定できることから、人事戦略に合わせた柔軟な退職金制度の
構築が比較的容易となります。
そのため、近年では人事制度の見直しに合わせて、
退職金制度にも能力・成果主義的な要素を取り入れたいと考える企業で、
ポイント制を採用するケースが増加しています(注1)。

ポイント制の仕組み(一般的累積型)



ポイント制の類型


ポイント算定要素から類型すると、次のようなものがあります。
@職能ポイント(オンリー型)
A職能ポイント(在級年数によるポイント変化型)
B職能ポイント + 勤続ポイント
C職能ポイント + 勤続ポイント + 人事考課ポイント
D職能ポイント + 勤続ポイント + 役職ポイント
E職能ポイント + 勤続ポイント + 役職ポイント + 人事考課ポイント
上記以外の算定要素の組合せもありますが、どの類型を選択するかは、
人事戦略に合わせて採用することになります。

(注1)◆算定方式による規模・産業別に見た導入割合

項  目 全産業 製造業 非製造業
規模計 3,000人以上 1,000〜2,999人 1,000人未満
合 計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0
@基本給の全額が基礎給 20.8 25.0 4.9 27.2 20.6 21.1
A基本給の一部が基礎給 21.4 12.5 29.3 21.0 23.7 17.5
Bポイント制、定額制、 59.7 62.5 68.3 54.3 57.7 63.2
 別テーブル方式等を採用
B ・ポイント制 69.6 60.0 78.6 68.2 64.3 77.8
・定額制 4.3 5.0 3.6 4.5 3.6 5.6
・別テーブル方式 18.5 25.0 10.7 20.5 23.2 11.1
・その他 7.6 10.0 7.1 6.8 8.9 5.6
(2005年 労政時報別冊より)

◆退職一時金の算定方法

項  目 集計事業所 最終の基本給等
算定基礎給
×支給率
ポイント制 定額制 別テーブル方式 その他
(社)  (%) (社)  (%) (社)  (%) (社)  (%) (社)  (%) (社)  (%)
合 計 346(100.0) 218(63.0) 45(13.0) 30(8.7) 24(6.9) 29(8.4)
@1,001人以上 12(100.0) 5(41.7) 6(50.0) - (-) 1(8.3) - (-)
A301〜1,000人 28(100.0) 14(50.0) 9(32.1) - (-) 3(10.7) 2(7.1)
B101〜300人 62(100.0) 43(69.4) 7(11.3) 4(6.5) 5(8.1) 3(4.8)
C51〜100人 85(100.0) 53(62.4) 12(14.1) 8(9.4) 5(5.9) 7(8.2)
D50人以下 159(100.0) 103(64.8) 11(6.9) 18(11.3) 10(6.3) 17(10.7)
 製造業計 64(100.0) 42(65.6) 8(12.5) 4(6.3) 6(9.4) 4(6.3)
 非製造業計 282(100.0) 176(62.4) 37(13.1) 26(9.2) 18(6.4) 25(8.9)
(2005年8月 福岡商工会議所「退職金制度に関する調査」資料より)

(3) ポイントの種類

ポイント制では、退職金額の算定に使用する要素を企業が任意に設定することが出来ます。
中でも代表的なものとして、「職能資格ポイント」,「勤続ポイント」,「役職ポイント」,「評価(成果)ポイント」等が挙げられます。
わが国で実施されているポイント制では、「職能資格ポイント」、「勤続ポイント」が大半を占めています。
なお、最近では能力・成果主義の浸透に合わせて「評価(成果)ポイント」を採用する企業が増加しています。

ポイントの種類

職能資格ポイント
 ・職能資格に応じて基準ポイントを付与
 ・職務遂行能力を反映
職能資格 基準ポイント
社員 1級 6
社員 2級 7
主任級 9
係長 1級 12
係長 2級 14
課長 1級 16
課長 2級 18
部長 1級 20
部長 2級 24

勤続ポイント
 ・勤続年数に応じて基準ポイントを付与
 ・年功的要素を反映
勤続年数
(以上、未満)
基準ポイント
0 〜 3 5
3 〜 5 7
5 〜 10 8
10 〜 20 10
20 〜 25 12
25 〜 30 10
30 〜 35 7
35 〜 0

役職ポイント
 ・役職に応じて基準ポイントを付与
 ・職務上の責任の重さを反映
役職 基準ポイント
係長 4
課長代理 6
課長 8
部長代理 10
副部長 12
本部長代理 14
副本部長 16
本部長 18

評価(成果)ポイント
 ・資格毎の評価に応じて基準ポイントを付与
 ・個人毎の期間業績を退職金額に反映
職能資格 基準ポイント
S A B C D
社員 1級 0 0 0 0 0
社員 2級 0 0 0 0 0
主任級 0 0 0 0 0
係長 1級 5 3 2 0 0
係長 2級 7 5 3 0 0
課長 1級 10 7 5 0 0
課長 2級 12 10 6 0 0
部長 1級 15 12 8 0 0
部長 2級 20 15 10 0 0

(4) ポイント制のメリット/デメリット
ポイント制では、能力・成果に対応した退職金制度の設計が
比較的容易である他、ベースアップによる退職金支給額の
高騰(いわゆる「ベア跳ね」)を回避することができます。
又、従業員が自分の退職金額を容易に把握できるため、
企業は従業員の「やる気」を引き出す効果も期待できます。

メリット/デメリット(留意点)

項  目 メリット デメリット(留意点)
(1)給与と退職金の分離 ・ベースアップによる昇給の影響を排除できる・降給時にも退職金の支給水準を維持できる(減額とならない) ・インフレ時には、実質価値を維持する観点からポイント単価の引き上げの措置を考慮することも必要
(2)在職期間中に  おける貢献度の  反映 ・能力・成果等に応じた退職金の支給が可能である・勤続年数の短い中途採用者にとっても不利にならない制度設計が容易である ・職能資格制度の整備が必要・昇格運営が年功的な場合、効果を発揮しない場合がある
(3)退職金水準の  把握・調整 ・退職金支払額の把握が容易であり、予算管理し易い・退職金水準の調整はポイント単価の見直しのみで対応可能 ・定期的(毎年)なポイント類型の管理が必要。即ち、正確な昇格・昇進履歴の記録と管理が必要
従業員 ・退職金額を容易に把握することが可能     −


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